小出氏講演第二部~考えよう、わたしたちと子どものあした〜

小出裕章氏講演会
福島2012/1/21第二部

~考えよう、わたしたちと子どものあした〜
http://www.ustream.tv/recorded/19900994

00:25:19
チェルノブイリ事故、強制避難地域、10,000平方km
15~40キュリー/km2  7,000平方km
40キュリー/km2以上 3,000平方km
40万人

福島県、13,783km2  211万人

日本の国土(北海道、本州、四国、九州)37万平方km
チェルノブイリ事故:1キュリー/km平米以上の汚染地 15万平方km
本当だったら放射線管理地域にしなくてはならない地域の広さ
本州の約六割、本当であれば無人地帯にしなければならない
いまだに565万人の人が取り残されて生活している

原子力推進派が取った対策
原発を都会には作らないことにした
原子炉立地審査指針
1.原子炉の周囲は、原子炉からのある距離の範囲内は非居住区域であること
2.原子炉からある距離の範囲内ではあって、非居住区域の外側の地帯は、低人口地帯であること
3.原子炉敷地は、人口密集地帯からある距離だけ離れていること
東京電力は東京湾に沢山の火力発電所を作りました
東京電力は自分の給電範囲から原発を追い出した
つまり福島第一原子力発電所、第二発電所を作った
福島の皆さんは東北電力から供給を受けている
東京電力は世界最大の原子力保有会社です
新潟県の柏崎刈羽
ここは一箇所で言えば世界最大の原子力発電所です
7基の原子力発電所が一箇所に立っている
東北電力の給電範囲から、長い送電線を使って東京に電気を送ってきた
その東京電力はもうひとつ原子力発電所を作ろうとしています

00:31:37
みんな知っていた
原子力発電は危険だから、都会には作ってはいけない

2000年度の「原子力安全白書」
多くの原子力関係者が「原子力は絶対に安全」などという考えを実際には有していない
にも関わらず、このうした誤った「安全神話」がなぜ作られたのだろうか、その理由としては以下のような要因が考えられる
◯他の分野に比べて高い安全性を求める設計への過剰な信頼
◯長期間にわたり人命に関わる事故が発生しなかった安全実績に対する過信
◯過去の自己経験の風化
◯原子力施設立地促進のためのPA(パブリックアクセプタンス=公衆による受容)活動のわかりやすさの追求
◯絶対的安全への願望

01:01:01
大気中に放出されたセシウム137の量の比較
IAEA閣僚会議に対して報告された日本政府の報告書
広島:8.9×10の13乗
福島:広島原爆の170倍
私はこれは過小評価だと思っている
多分広島原爆の400発分を大気中に放出したと思います

01:27:54
ついに起きてしまった福島原発事故
本当の被害の大きさは?
失われる土地
強いられる被曝
崩壊する一次産業
崩壊する生活

東京電力に何としても賠償させたい
その東京電力はなんとか自分の責任を逃れようと
なんとしても東京電力に責任を取らせたいと
ほんとうに恥ずかしいし、情けない企業だと思うけど
必ず東京電力は潰れます
必ず東京電力を潰したいと思います
絶対東京電力を潰すまで、責任を取らせたいと思う
(会場から拍手)
でも、東京電力が何回潰したって贖いきれない
いま、日本の国は東京電力を救済しようと様々な策謀をとっているけど
結局、その国家自身が皆さんの被曝を容認して、保証もしない
本当に責任を取ろうとすれば、日本の国家が倒産しても贖いきれない、そういう状態になっている

01:30:17
被曝というものはどんなものでも危険です
その事は広島、長崎の原爆被害者が、自分たちの犠牲を払って私たちに教えてくれたことです
長い歴史をたどって、沢山の人が研究しました。

その一つがBEIR-Ⅶ報告(2005年)
利用できる生物学的、生物物理学的なデータを総合的に検討した結果、委員会は以下の結論に達した
被曝のリスクは低線量に至るまで直線的に存在し続け、しきい値はない
100mSvなら安全とかいう人がいるが、そんなものはない
どんなに微量でも危険が伴うというのが、現在の学問の到達点

ICRP-2007年の勧告
約100mSv以下の線量においては不確実性が伴うものの、ガンの場合、疫学研究および実験的研究が放射線リスクの証拠を提供している
約100mSvを下回る低線量域でのガンまたは遺伝的影響の発生率は、臓器および組織の被曝量に比例して増加すると仮定するのが科学的に妥当である

01:33:14
子供を被曝から守りたい
子供を被曝から守らなければならない理由
1.何よりも子供には原子力を選んだ責任がない
私は原子力に身をおいた人間として責任がある
皆さんだって日本に54基もの原子力を許してしまった責任の一端はある
政府や電力会社は絶対安全だと言い続けてきた
それに騙されたことは仕方が無いと私は思う
でも、仕方が無いと言ってしまうと、また騙されることになる
騙されたことの責任は、私はあると思う
皆さんだってある、大人はあると思う
子供たちは責任がない
2.子供たちは放射線の感受性が高い
なんとしても子供たちを被曝から守らねばならない

01:36:00
原子力を選んだことに責任のない子供たちは放射線に敏感
放射線ガン死の年齢依存性
一万人・Svあたりのガン死数(白血病は除く)
例えば私が1Svの被曝をするというとき、私のような人間が一万人集まってくれば、合計の被曝量が一万人Svになる
皆さんは年間1mSv以上浴びてはいけないと言われている
1Svからみれば千分の一です
人数としては一千倍集めてこなくてはいけない
つまり一千万人
1mSv浴びたが一千万に集まった時、どれだけのガンがでるか
一千万人の人が30歳であったとすれば、3855人がガンでなくなる
全年齢平均3731人
子供は猛烈な勢いで細胞分裂するが、大人になってしまうと細胞分裂はしなくなる
年をとるに従い、ガンになる危険も少なくなる
55歳で49人
ほとんど被曝などしても危険をおわないでいい
逆に子供は大変です
0歳で15152人
大人の何十倍も何百倍も危険
原子力を許してきた私たち大人は、もう放射線の感受性がない
それに対して、原子力に何の責任もない子供に、猛烈な危険を持っている
なんとしても私たち大人が、きちんと自分の責任を自覚して、子供たちを放射線の被曝から守ることを、これからヤラなければいけない

01:38:39
10人・シーベルトあたりのガン死者(一人ひとりが1ミリシーベルトの被曝をした人が1万人集まった場合)
(推進派) 全年齢平均 :1人      0歳児:4人
Gofman 4人      16人

基準と予想されるガン死の発生率
(原子力推進派の危険度を使うなら、被害は4分の1になる)
平常時
一般の人々:基準1mSv/y  ガン死の発生率は2500人に一人
放射線事業者:基準20mSv/y  ガン死の発生率は125人に一人
事故時
福島事故(労働者):250mSv/一回 10人に一人
避難指示(こどもを含む):20mSv/y 31人に一人(0歳児の場合)
こういうことが我慢できるかどうか、一人ひとりが問われている

01:42:00
<子どもを被曝から守るための方策>
●本当は避難
●サマーキャンプなどの疎開

●校庭・園庭の土の剥ぎとり
除染は本当はできない
放射能は煮ても焼いても消えない
汚れを取ることいはできない
出来ることは、汚れを移すということだけ
今ここにある汚れを移す、つまり移染ですね
しかし、それにしても限られた区域しか出来ません
山を剥ぎとってどうする、そんなものは移すところはありません
日本の政府は除染すれば人々は戻れるかのような宣伝をしていますが、そんなものは嘘八百です
結局できない
でも、私はこれまで除染をしろといってきた人間
それは、子供たちが集中的に遊ぶ校庭とか園庭の土、それは必ず退けねばならない
どけたところでなくなるわけではない
どこかに移さなければならないのですが、子供たちのためにヤラねばならないと思う

福島高校校庭の土:
深さ5cmのところにほとんどの汚染があります
校庭の5cmの土をはぎ取れば、子供たちの被曝を10分の1以下に出来る

伊達市の果樹園の土:1cmのところにほとんどの汚染がある
伊達市の畑の土:8cmもだめ、耕作して混ぜてしまっているので、畑の汚染はどうしょうもない、諦めるしか無い

01:46:26●給食の材料を厳選する
地産地消はいいことですが、私はやめて欲しいと思います
子供たちにはできるだけ汚染の少ないものを与えるべきだと思う

最後になりますが、、、容認できる?
どんなに被曝量が少なくなっても危険がある
日本政府は少なくなれば容認できるレベルだと
原子力を選んだことに責任のない子供たち、放射線に敏感な子供たちに、被曝の危険を容認しろといえるでしょうか?

<一人ひとりが決めること>
【自分に加えられる危害を容認できるか、あるいは、罪のない人々に謂れのない危害を加えることを見過ごすかは、誰かに決めてもらうのではなく、一人ひとりが決めるべきこと】

私は今の国のやり方に反対です
なんとか子供たちを守るということにせめて、こういう事故をおこした責任ある大人として、その事に私の力を使いたいと思います
皆さんにも責任があると申し上げましたが、なんとか責任を果たすように、子供たちを守るように行動していただければと思います
終わります
ありがとうございました

01:52:08
一番多かった質問:この福島に子どもを住まわせていて大丈夫なのでしょうか?やはり避難するべきなのでしょうか?悩み続けています

小出教授:大丈夫という言葉をけして使わないでください、被曝ということに安全量はありません、どんなに微量でも危険が伴います、安全とか大丈夫とか、けして使っていけないのです
では、どうやって考えるべきかといえば、一人ひとりが考えるしか無いのです、皆さんから度々聞かれました、福島に住まわしていいのでしょうか?避難するべきでしょうか?それに対する私の答えは「わかりません」
被曝はさせないで欲しいと願います、被曝をすれば必ず危険だし、大丈夫だなんてことはありません
でも、避難をするということは大変なことなのです
避難をした人も生活のものすごい重みを背負っているわけだし、家族がばらばらになってしまうということを背負っている人もいるのです
いったいどっちが重いのか私にはわからない
そんな選択を迫られたくないから、原子力を廃絶したいと思った、でも出来なかった
皆さん大変だと思います
本当に切実な思いで聞いてくださっていると思うのだけど、私にはわからないんです
どれを容認できるかは、一人ひとりが判断することなのです
子どもを逃がす、あるいは家族で逃げる、その重荷をどれだけ引き受けられるか、お一人お一人に判断していただくしか無いと思います
私は低線量被曝の危険を数量的に示しました、それと避難することの重荷と、皆さんそれぞれが比較されて、判断していただくしか無い、私には答えはないのです


01:55:21
質問:除染は意味があるのでしょうか?

小出教授:先程もお話しましたが、除染は意味がありません
放射能は消えない、移すしか無いので、日本の政府が言っているような、除染すれば汚染地帯に人々が帰れるなんてことは、ありえません
単に皆さんは騙されていると思ってください

ただし、聞いていただいたように
こどもを守るために、非常に限定的に除染はヤラなくてはいけないと思います
校庭や園庭、子供がどろんこになって遊ぶような場所があるのであれば、そこの土は剥ぎ取るべきだと思います
剥ぎとったあと、どうするのかという問題があります
放射能はなくならない

どこかに移さなくてはならない
政府は双葉町に受け入れてくれといったけど
双葉町、大熊町は、もうけして帰れないと思うのです
住民の方たちには本当に言いたくないけど、帰れないと思います
そういう場所を核の墓場にしなくてはいけないと
他の場所を救うために、其の様な選択もあると思いますけど
あると思いますけど、その前にやることがあると思う
放射能物質は、東京電力のレッキとした所有物なのです
所有物は東京電力にお返しするのが筋なのです
すべての汚染物は東京電力に帰すのがいい
でもできないですね
全部の土、全部の建物が汚染されているので、出来ない
でも、やるべきことはヤラねばならない
校庭や園庭の汚染された土は東京電力にお返しするのがいいと思う
東京電力福島発電所に持ち帰らせるというのがいいと思うのですが
ただ、福島第一発電所はいま戦争状態ですから無理かもしれません
それなら福島第二発電所に持っていけばいいのです
福島第二発電所は猛烈な、広大な敷地を持っています
あの発電所を東京電力はまた再稼働させると目論んでいるようですが
自分の土地を生き延びさせて、他の土地に放射能を押し付けるなんてことは、もちろん許すことではなくて、東京電力の敷地内に汚染物を皆積み上げると、もちろん福島第二発電所は動かさないと、そのぐらいの責任のとり方を東京電力にさせなくてはいけない、私は思います
(会場から拍手)
これから原子力を考える時に大変大きな分かれ道になると思いますし
私は汚染物をとにかく、福島第二発電所を使って、ともかくそこに引き受けさせると、それでも溢れてしまうのなら双葉郡という選択はあるかもしれないけど、まずは東京電力に責任をとらせたいと思いますので、皆さんのお力をお借りしたいと思いますので、お願いします。
(会場から大きな拍手)
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by wtwong | 2012-01-22 17:25 | essay