<ピーターとポールの来訪>
昨日の夕方、古い友人が訪ねてきてくれた。
「ちょうどアメリカから帰国しているので、
ちょっと寄るね」と言うことだった。
久しぶりに会えて、本当に嬉しかった。
何しろ17歳頃の友人だから、、、
私の姉はある高校学校でマリーだった。
その時のピーターとポールがこの二人だった。
もちろんあの当時流行ったフォークグループ「PPM」の
コピーバンドのことだ。
私もそのバンドで遊ばせてもらったのは、
楽しい思い出として今でも残っている。
「ねえ、一緒に与論島に行ったの覚えてる?」
「そうだった~ よく思い出すよ~」
私が18歳の頃、メンバーの一人が「与論島に行くから一緒に行かないか」と誘ってくれた。
あの頃、与論島は秘境だった。
フェリーに乗るために鹿児島まで電車で行ったと思うけど、どうやってたどり着いたのか全然覚えていない。
フェリーに乗り込んで、なんと台風が来て、私達は大揺れに揺れる船底船室で、ただただひたすら、吐き気をこらえながら、嵐を過ぎ去るのを待った。
一夜明けて与論島に到着すると、そこは別世界だった。
遠くまで続く純白の海岸と、透明な海、限りなく青い空、、、
そして民宿に宿泊し、そこで隣室の女性に秋波を送られたこと、、、
経験のない私はただタジログだけだったけど、、、(汗)
私は篠笛を持っていて、満月の夜、海岸で吹いていた。
ふと気がつくと、周りにゴソゴソ気配がする。
見渡すと、無数の蛇の鱗が、月明かりが鈍く反射している。
「ぎゃ~~」
私は焦ってそこから走り去った、、、
思い出とはなんだろう?
この懐かしさと、友人に対する想いは、なんだろう?
あれから50年が経った。
年月とともに思い出は、淡いセピア色に輝く、、、
二度とは帰らないあのひと時を、私達は共有している。
それだけで、なにか特別ななにかを感じている。
人生の、最も大切な、なにかを、、、