2012年 01月 22日 ( 2 )

小出裕章氏講演会
福島2012/1/21第二部

~考えよう、わたしたちと子どものあした〜
http://www.ustream.tv/recorded/19900994

00:25:19
チェルノブイリ事故、強制避難地域、10,000平方km
15~40キュリー/km2  7,000平方km
40キュリー/km2以上 3,000平方km
40万人

福島県、13,783km2  211万人

日本の国土(北海道、本州、四国、九州)37万平方km
チェルノブイリ事故:1キュリー/km平米以上の汚染地 15万平方km
本当だったら放射線管理地域にしなくてはならない地域の広さ
本州の約六割、本当であれば無人地帯にしなければならない
いまだに565万人の人が取り残されて生活している

原子力推進派が取った対策
原発を都会には作らないことにした
原子炉立地審査指針
1.原子炉の周囲は、原子炉からのある距離の範囲内は非居住区域であること
2.原子炉からある距離の範囲内ではあって、非居住区域の外側の地帯は、低人口地帯であること
3.原子炉敷地は、人口密集地帯からある距離だけ離れていること
東京電力は東京湾に沢山の火力発電所を作りました
東京電力は自分の給電範囲から原発を追い出した
つまり福島第一原子力発電所、第二発電所を作った
福島の皆さんは東北電力から供給を受けている
東京電力は世界最大の原子力保有会社です
新潟県の柏崎刈羽
ここは一箇所で言えば世界最大の原子力発電所です
7基の原子力発電所が一箇所に立っている
東北電力の給電範囲から、長い送電線を使って東京に電気を送ってきた
その東京電力はもうひとつ原子力発電所を作ろうとしています

00:31:37
みんな知っていた
原子力発電は危険だから、都会には作ってはいけない

2000年度の「原子力安全白書」
多くの原子力関係者が「原子力は絶対に安全」などという考えを実際には有していない
にも関わらず、このうした誤った「安全神話」がなぜ作られたのだろうか、その理由としては以下のような要因が考えられる
◯他の分野に比べて高い安全性を求める設計への過剰な信頼
◯長期間にわたり人命に関わる事故が発生しなかった安全実績に対する過信
◯過去の自己経験の風化
◯原子力施設立地促進のためのPA(パブリックアクセプタンス=公衆による受容)活動のわかりやすさの追求
◯絶対的安全への願望

01:01:01
大気中に放出されたセシウム137の量の比較
IAEA閣僚会議に対して報告された日本政府の報告書
広島:8.9×10の13乗
福島:広島原爆の170倍
私はこれは過小評価だと思っている
多分広島原爆の400発分を大気中に放出したと思います

01:27:54
ついに起きてしまった福島原発事故
本当の被害の大きさは?
失われる土地
強いられる被曝
崩壊する一次産業
崩壊する生活

東京電力に何としても賠償させたい
その東京電力はなんとか自分の責任を逃れようと
なんとしても東京電力に責任を取らせたいと
ほんとうに恥ずかしいし、情けない企業だと思うけど
必ず東京電力は潰れます
必ず東京電力を潰したいと思います
絶対東京電力を潰すまで、責任を取らせたいと思う
(会場から拍手)
でも、東京電力が何回潰したって贖いきれない
いま、日本の国は東京電力を救済しようと様々な策謀をとっているけど
結局、その国家自身が皆さんの被曝を容認して、保証もしない
本当に責任を取ろうとすれば、日本の国家が倒産しても贖いきれない、そういう状態になっている

01:30:17
被曝というものはどんなものでも危険です
その事は広島、長崎の原爆被害者が、自分たちの犠牲を払って私たちに教えてくれたことです
長い歴史をたどって、沢山の人が研究しました。

その一つがBEIR-Ⅶ報告(2005年)
利用できる生物学的、生物物理学的なデータを総合的に検討した結果、委員会は以下の結論に達した
被曝のリスクは低線量に至るまで直線的に存在し続け、しきい値はない
100mSvなら安全とかいう人がいるが、そんなものはない
どんなに微量でも危険が伴うというのが、現在の学問の到達点

ICRP-2007年の勧告
約100mSv以下の線量においては不確実性が伴うものの、ガンの場合、疫学研究および実験的研究が放射線リスクの証拠を提供している
約100mSvを下回る低線量域でのガンまたは遺伝的影響の発生率は、臓器および組織の被曝量に比例して増加すると仮定するのが科学的に妥当である

01:33:14
子供を被曝から守りたい
子供を被曝から守らなければならない理由
1.何よりも子供には原子力を選んだ責任がない
私は原子力に身をおいた人間として責任がある
皆さんだって日本に54基もの原子力を許してしまった責任の一端はある
政府や電力会社は絶対安全だと言い続けてきた
それに騙されたことは仕方が無いと私は思う
でも、仕方が無いと言ってしまうと、また騙されることになる
騙されたことの責任は、私はあると思う
皆さんだってある、大人はあると思う
子供たちは責任がない
2.子供たちは放射線の感受性が高い
なんとしても子供たちを被曝から守らねばならない

01:36:00
原子力を選んだことに責任のない子供たちは放射線に敏感
放射線ガン死の年齢依存性
一万人・Svあたりのガン死数(白血病は除く)
例えば私が1Svの被曝をするというとき、私のような人間が一万人集まってくれば、合計の被曝量が一万人Svになる
皆さんは年間1mSv以上浴びてはいけないと言われている
1Svからみれば千分の一です
人数としては一千倍集めてこなくてはいけない
つまり一千万人
1mSv浴びたが一千万に集まった時、どれだけのガンがでるか
一千万人の人が30歳であったとすれば、3855人がガンでなくなる
全年齢平均3731人
子供は猛烈な勢いで細胞分裂するが、大人になってしまうと細胞分裂はしなくなる
年をとるに従い、ガンになる危険も少なくなる
55歳で49人
ほとんど被曝などしても危険をおわないでいい
逆に子供は大変です
0歳で15152人
大人の何十倍も何百倍も危険
原子力を許してきた私たち大人は、もう放射線の感受性がない
それに対して、原子力に何の責任もない子供に、猛烈な危険を持っている
なんとしても私たち大人が、きちんと自分の責任を自覚して、子供たちを放射線の被曝から守ることを、これからヤラなければいけない

01:38:39
10人・シーベルトあたりのガン死者(一人ひとりが1ミリシーベルトの被曝をした人が1万人集まった場合)
(推進派) 全年齢平均 :1人      0歳児:4人
Gofman 4人      16人

基準と予想されるガン死の発生率
(原子力推進派の危険度を使うなら、被害は4分の1になる)
平常時
一般の人々:基準1mSv/y  ガン死の発生率は2500人に一人
放射線事業者:基準20mSv/y  ガン死の発生率は125人に一人
事故時
福島事故(労働者):250mSv/一回 10人に一人
避難指示(こどもを含む):20mSv/y 31人に一人(0歳児の場合)
こういうことが我慢できるかどうか、一人ひとりが問われている

01:42:00
<子どもを被曝から守るための方策>
●本当は避難
●サマーキャンプなどの疎開

●校庭・園庭の土の剥ぎとり
除染は本当はできない
放射能は煮ても焼いても消えない
汚れを取ることいはできない
出来ることは、汚れを移すということだけ
今ここにある汚れを移す、つまり移染ですね
しかし、それにしても限られた区域しか出来ません
山を剥ぎとってどうする、そんなものは移すところはありません
日本の政府は除染すれば人々は戻れるかのような宣伝をしていますが、そんなものは嘘八百です
結局できない
でも、私はこれまで除染をしろといってきた人間
それは、子供たちが集中的に遊ぶ校庭とか園庭の土、それは必ず退けねばならない
どけたところでなくなるわけではない
どこかに移さなければならないのですが、子供たちのためにヤラねばならないと思う

福島高校校庭の土:
深さ5cmのところにほとんどの汚染があります
校庭の5cmの土をはぎ取れば、子供たちの被曝を10分の1以下に出来る

伊達市の果樹園の土:1cmのところにほとんどの汚染がある
伊達市の畑の土:8cmもだめ、耕作して混ぜてしまっているので、畑の汚染はどうしょうもない、諦めるしか無い

01:46:26●給食の材料を厳選する
地産地消はいいことですが、私はやめて欲しいと思います
子供たちにはできるだけ汚染の少ないものを与えるべきだと思う

最後になりますが、、、容認できる?
どんなに被曝量が少なくなっても危険がある
日本政府は少なくなれば容認できるレベルだと
原子力を選んだことに責任のない子供たち、放射線に敏感な子供たちに、被曝の危険を容認しろといえるでしょうか?

<一人ひとりが決めること>
【自分に加えられる危害を容認できるか、あるいは、罪のない人々に謂れのない危害を加えることを見過ごすかは、誰かに決めてもらうのではなく、一人ひとりが決めるべきこと】

私は今の国のやり方に反対です
なんとか子供たちを守るということにせめて、こういう事故をおこした責任ある大人として、その事に私の力を使いたいと思います
皆さんにも責任があると申し上げましたが、なんとか責任を果たすように、子供たちを守るように行動していただければと思います
終わります
ありがとうございました

01:52:08
一番多かった質問:この福島に子どもを住まわせていて大丈夫なのでしょうか?やはり避難するべきなのでしょうか?悩み続けています

小出教授:大丈夫という言葉をけして使わないでください、被曝ということに安全量はありません、どんなに微量でも危険が伴います、安全とか大丈夫とか、けして使っていけないのです
では、どうやって考えるべきかといえば、一人ひとりが考えるしか無いのです、皆さんから度々聞かれました、福島に住まわしていいのでしょうか?避難するべきでしょうか?それに対する私の答えは「わかりません」
被曝はさせないで欲しいと願います、被曝をすれば必ず危険だし、大丈夫だなんてことはありません
でも、避難をするということは大変なことなのです
避難をした人も生活のものすごい重みを背負っているわけだし、家族がばらばらになってしまうということを背負っている人もいるのです
いったいどっちが重いのか私にはわからない
そんな選択を迫られたくないから、原子力を廃絶したいと思った、でも出来なかった
皆さん大変だと思います
本当に切実な思いで聞いてくださっていると思うのだけど、私にはわからないんです
どれを容認できるかは、一人ひとりが判断することなのです
子どもを逃がす、あるいは家族で逃げる、その重荷をどれだけ引き受けられるか、お一人お一人に判断していただくしか無いと思います
私は低線量被曝の危険を数量的に示しました、それと避難することの重荷と、皆さんそれぞれが比較されて、判断していただくしか無い、私には答えはないのです


01:55:21
質問:除染は意味があるのでしょうか?

小出教授:先程もお話しましたが、除染は意味がありません
放射能は消えない、移すしか無いので、日本の政府が言っているような、除染すれば汚染地帯に人々が帰れるなんてことは、ありえません
単に皆さんは騙されていると思ってください

ただし、聞いていただいたように
こどもを守るために、非常に限定的に除染はヤラなくてはいけないと思います
校庭や園庭、子供がどろんこになって遊ぶような場所があるのであれば、そこの土は剥ぎ取るべきだと思います
剥ぎとったあと、どうするのかという問題があります
放射能はなくならない

どこかに移さなくてはならない
政府は双葉町に受け入れてくれといったけど
双葉町、大熊町は、もうけして帰れないと思うのです
住民の方たちには本当に言いたくないけど、帰れないと思います
そういう場所を核の墓場にしなくてはいけないと
他の場所を救うために、其の様な選択もあると思いますけど
あると思いますけど、その前にやることがあると思う
放射能物質は、東京電力のレッキとした所有物なのです
所有物は東京電力にお返しするのが筋なのです
すべての汚染物は東京電力に帰すのがいい
でもできないですね
全部の土、全部の建物が汚染されているので、出来ない
でも、やるべきことはヤラねばならない
校庭や園庭の汚染された土は東京電力にお返しするのがいいと思う
東京電力福島発電所に持ち帰らせるというのがいいと思うのですが
ただ、福島第一発電所はいま戦争状態ですから無理かもしれません
それなら福島第二発電所に持っていけばいいのです
福島第二発電所は猛烈な、広大な敷地を持っています
あの発電所を東京電力はまた再稼働させると目論んでいるようですが
自分の土地を生き延びさせて、他の土地に放射能を押し付けるなんてことは、もちろん許すことではなくて、東京電力の敷地内に汚染物を皆積み上げると、もちろん福島第二発電所は動かさないと、そのぐらいの責任のとり方を東京電力にさせなくてはいけない、私は思います
(会場から拍手)
これから原子力を考える時に大変大きな分かれ道になると思いますし
私は汚染物をとにかく、福島第二発電所を使って、ともかくそこに引き受けさせると、それでも溢れてしまうのなら双葉郡という選択はあるかもしれないけど、まずは東京電力に責任をとらせたいと思いますので、皆さんのお力をお借りしたいと思いますので、お願いします。
(会場から大きな拍手)
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by wtwong | 2012-01-22 17:25 | essay
小出裕章氏講演会~考えよう、わたしたちと子どものあした。第一部
福島 2012/1/21 第一部

<第一部・前半>
http://www.ustream.tv/recorded/19898883

地球には水がある
命が根付ける
この星は46億年前にできた
何億年経って、地球が冷え、水ができ、大気が出来
宇宙に飛び交う放射線が遮られるようになって、ようやく命が生まれるようになった
幾つかの命が絶滅した
約400年前、人類がうまれた。
何十年年前、狩りというものを覚える
約一万年前、農業を覚える
エネルギーを使う動物
200年前の産業革命から、人間は膨大なエネルギーを使うようになった
地球誕生の46億年前を460mだとすると、
人類誕生、400万年前:40cm
産業革命、200年前:0.02mm
人類が膨大なエネルギーを使うようになったと同時に、種の絶滅が急増した
人間は他の種をどんどん絶滅に追い詰めている

生き物の不思議
私たち一人ひとりのいのちの始まりは万能才能と呼ばれるたった一つの細胞です
それが細胞分裂を繰り返し、おとなになったときには60兆個の細胞になり、それぞれの細胞の固有の役割だけを分担するようになります
DNAが同じなのに、それぞれがそれぞれの役割をするようになる不思議、、、
万能細胞が細胞分裂をくりかえし、同じ細胞を作り続けていく
万能細胞の分裂があると形になって、とどまって成長していく
魚、サンショウウオ、亀、ニワトリ、豚、牛、うさぎ、人間
人間の胎児、十月十日、非常に活発に細胞分裂をくりかえしながら、人間という生き物になる
赤ん坊は活発を細胞分裂を繰り返しながら、毎日見ても面白いぐらいに成長し、大人に近づいていく
生命の成長の不思議は、遺伝情報というものに書かれています
「すべての命は、他の誰でもないその命です」
地球上の70億人の人がいると言われていますが、誰一人として同じ人間はいない
みんな違う掛け替えのないいのち

はじめはたった一つだった万能細胞が、父親と母親の遺伝情報(DNA)をもらいますが、それに全てが書きこまれています
遺伝情報はみんな違う
70億人の遺伝情報の全部が違う
それを、細胞分裂を繰り返しながら正確に複製することで、いのちを維持します
細胞の中に書くというものがあって、その中に染色体というものがある
染色体は日本の糸がからみ合って一本の糸になっている
日本の糸を結びつけているのが塩基という物質
DNAの二重らせん構造
細胞分裂、らせんがほどけながら、全く同じにほんのらせんを複製する
二重らせんになっているDNA分子の幅は2ナノ(10億分の2m)メートル、長さは合計で約1.8メートル
1.8メートルのDNAが細胞ひとつひとつにある
人間の60兆個の細胞の一つひとつにある
0.2mmの糸でDANが出来ているとすると、180kmになる
180kmの寄った糸を、ほどきながら全く同じ糸を複製していくということが想像できるでしょうか
私は神を全く信用していませんけど、まさに神業という不思議なことを、命の全てがやっている

生き物と放射線は相容れない(放射線のエネルギーの巨大さ)
細胞は分子の結合によって出来ている
分子の結合のエネルギー:数eV (エレクトン・ボルト、たいへん微小なエネルギー)
X線のエネルギー:〜100000eV (数万倍)
X線が身体を貫く時、DNAはズタズタに引き裂かれる
ほんとうに必要でない限りはX線は受けないほうがいい
セシウム137のガンマ線:661000eV(数十万倍)
わたしは先程から、遺伝情報を正確に伝えていくのが生命の不思議の核心だと聞いていただいたけど
放射線の巨大な破壊力
放射線は、遺伝情報が書きこまれていたDNAの簡単に切断する

そういう放射線がどういう危険を持っているか、ながいあいだ研究された
調べられた対象は、一番中心的なのは広島と長崎で原爆を被爆したひとたち
六十数年間にわたって調査してきた
その結果わかったことは
学問の到達点 BEIR-Ⅶ報告(2005年)
利用できる生物学的、生物物理学的なデータを総合的に検討した結果、委員会は以下の結論に達した
「被曝のリスクは低線量に至るまで直線的に存在し続け、しきい値はない」
しきい値は、それ以下は安全だ、だいじょうぶだ、ということですが、そんなものはないと言うのです
被曝というものはどんなに少なくとも危険が伴うということを報告は書いている


<第一部・後半>
http://www.ustream.tv/recorded/19899630

広島の原爆が燃えた時のウランの重量は800g
800gのウランが燃えると800gの核分裂生成物(死の灰)が出来る
100万キロワットの原子力発電所では、一年間に1トンのウランを燃やす
1トンのウランが燃えるということは1トンの核分裂生成物が出来る
311の原発事故で、その内のかなりの部分が出てきてしまった。
今現在までに福島原子力発電所から放出された放射能の量は、(大気中にばらまいたものだけでも)広島の原爆の数百発分ある
海にもどんどん流れて行っている
大気中の放出されれた放射性物質でどんな汚染が生じたか

ー汚染地図参照ー

私は放射線管理区域というところ仕事をします
放射能を取り扱うときは必ずそこに入れと決められている
そこに入ったら水を飲むことも食べ物を食べることも出来ません
タバコを吸うことも許されません
勿論そこで寝てもイケません
子供なんかを連れては言ってはいけないという場所が放射線管理区域です
私がもし、もうそろそろそこから出たいといっても、そこから出られないのです
なぜなら、私が放射線管理区域で仕事をしたのであれば、私の実験着が放射能で汚れているかもしれない、実験道具が放射能で汚れているかもしれない、私の手が放射能で汚れているかもしれない
放射能で汚れているとすると、普通の皆さんに放射能の汚染を与えてしまうことになる
管理区域から出るときは汚染がないか調べねばならないことになっている
その基準が、1平米あたり4万ベクレル
それを超えて汚染されたなら、実験着や実験道具は置いていけと言われる
もし手が汚染されていたら、薬品をつけてての皮が溶けてもいいから、きれいにしなければ出られないという
それが日本の法律


地図のブルーの区域は1平米あたり6万ベクレルに、大地そのものが汚れているのです
緑色のところは1平米3万ベクレルに汚染されている
私から見ると想像を絶する汚染
そんなところに人々がいてはいけない
私のようなごくごく特殊な人間が、ごくごく特殊な仕事のために入っていい、それが放射線管理区域
普通の人が入ってはいけない、ましてや子供なんか入っていけないという汚染がこんなに広がっている
福島県の東半分を中心として、宮城県と茨城県の南部・北部、さらに、栃木県、群馬県と千葉県の北部、新潟県、埼玉県と東京都の一部地域が、放射線管理区域にしなければならない汚染を受けた

この事実を目の前にして、国は一切の法律を反故にしてしまった
福島の皆さんを含め、もう勝手にそこに住めと
国は何の保証もしない
逃げたい奴は勝手に逃げろと
あとは諦めてそこに住めと、いうことになりました

日本は「法治国家」か?
国民が法律を破ると国家は処罰する
それなら、法律を守るのは、国家の最低限の義務であろう
日本では、一般人は年間1ミリシーベルト以上の被曝をしてはいけないし、させてはいけないという法律がある
放射性管理区域から、1平米あたり4万ベクレルを超えて放射能で汚れたものを管理区域外に持ちだしてはならないという法律もあった
福島原発事故を引き起こした最大の犯罪者は政府であり、その政府は事故が起きたら、それらをすぐに反故にしてしまった
福島の人たちも、みな放置されてしまうことになった


どちらを選ぶか
福島市は汚れているのです
福島駅の放射線量は東京駅のほぼ十倍でした
ここに住んでいる限り、皆さん被曝をするしか無い
被曝による健康被害
私は皆さんに何とか逃げて欲しいと、実は思っている
特に若い人達には逃げて欲しい
しかし、国家はなにも責任を取らない、逃げたい奴は勝手に逃げろと言っている
そういう時に本当に人々は逃げることが出来るかと、多分できないと、私は思う
仕事を捨てて別のところに行けば、生活が崩壊することになるだろうと思います
子供だけは逃がしたいと思う人は勿論いて、これまでも福島の人たちが各地に逃げて行っています
仕事をしている父親は福島県に留まるということになる
そうすると今度は家庭が崩壊してしまう
避難をすれば生活が崩壊してしまう
心が潰れてしまうということになる
本当にどっちにしたらいいのか、実は私にもわからない、そういう状態になっています

必ずやりたいと思っていることがあります
それは、子供たちを被曝から守りたいということです

原子力を選んだことに責任のない子供たちは放射線に敏感
放射線ガン死の年齢依存性
一万人・Svあたりのガン死数(白血病は除く)
例えば私が1Svの被曝をするというとき、私のような人間が一万人集まってくれば、合計の被曝量が一万人Svになる
皆さんは年間1mSv以上浴びてはいけないと言われている
1Svからみれば千分の一です
人数としては一千倍集めてこなくてはいけない
つまり一千万人
1mSv浴びたが一千万に集まった時、どれだけのガンがでるか
一千万人の人が30歳であったとすれば、3855人がガンでなくなる
全年齢平均3731人
子供は猛烈な勢いで細胞分裂するが、大人になってしまうと細胞分裂はしなくなる
年をとるに従い、ガンになる危険も少なくなる
55歳で49人
ほとんど被曝などしても危険をおわないでいい
逆に子供は大変です
0歳で15152人
大人の何十倍も何百倍も危険
原子力を許してきた私たち大人は、もう放射線の感受性がない
それに対して、原子力に何の責任もない子供に、猛烈な危険を持っている
なんとしても私たち大人が、きちんと自分の責任を自覚して、子供たちを放射線の被曝から守ることを、これからヤラなければいけない


残念ながら日本の政府は、全くそれをやろうとしない
どうすれば、こどもを被曝から守ることが本当に出来るのか、私にはよくわかりません
第二部で私が思っている方策をいくつか聞いていただこうと思っていますが、大変難しいことだと思います
ここに参加してくれている子供たちも、どうやったら被曝から逃れられるか、とても難しい課題だと思います
でも、被曝をするということはどんな意味でも危険を伴う
少しでも被曝をしないように心がけることが大切だと思います
終わります。
ありがとうございました

<質問コーナー>

子供の質問:大変単純なことなんですが、原子力発電所はなんで作られたんですが?

小出教授:大変単純ですが、難しい質問ですね
人間はある時から、エネルギーを沢山使うと幸せになれると思ってしまった
スイッチを入れればいつでも電気がつくと、皆さん当たり前に思っていますが、
日本で電気が使えるようになったのはわずか120年前なのです
その前は電気なんてなかった
でも、電気が使えるようになったら、私たちは次々と電気を沢山使いたがるようになった
照明だってどんどん明るくしたくなったし、電気製品だって山ほど使いたがるという、そういうことになってきた
人間がどんどん欲望と言うか、あれもほしいこれもほしい、便利に行きたいと思ってしまって、そのためには石炭や石油を燃やしたりやってきたけれど、それだけでは足りないと、もっともっと電気が欲しいんだ、もっともっとエネルギーが欲しいんだと、私たちは思ってしまって、ある時に私たちは原子力発電をやろうと、してしまったのです
私は実はそれは間違いだと思っているし、人間がこんな風にエネルギーがあればいい、電気があればいい、もっともっと使いたいとそう思う限りは、やがて人間は絶滅してしまうだろうなと思っているので、若い人達もどうやってこれから豊かに、環境をあまり壊さないで、生きて行かれるかということを、考えて欲しいと思っています
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by wtwong | 2012-01-22 17:12 | essay