<年末のご挨拶と、ピアノについて>

<年末のご挨拶と、ピアノについて>
さて、もう数日で2024年、辰の年になります。
皆さんは年末、どのようのお過ごしですか?
私は、はっと気がついたら年末だった、そんな感じです。
よく言えば充実していた、でも時の流れに追われていたとも言えます。
でも体力的には充実していて、疲れすぎることはなかったので、ちょっと自信も付きました。
過去を振り返るのって、まあ、いつも中途半端にやっていることなんですが、それに習ってこの一年を、とは云えずっと時は流れているので、この一年に区切れるわけではないのですが、どこか弁解がましく、振り返ってみようかな~~汗
そんな書き出したくせに、もういいかっ、て感じになってますが、、、汗
たくさんコンサートをさせてもらいました。
本当に感謝です。
特に8月下旬から11月下旬にかけて、怒涛のツアーだった。
どのコンサートも印象度は高く、ここに全部を書き出したら、大変なことになっちゃいます、、、、汗
私にとって大きなイベントの一つは昨年からオーバーホールしていたマイベーゼンが5月下旬にご帰還あそばしたこと、、、
昨年の8月上旬に搬出してから、約10ヶ月、私はピアノなしの生活をした。
それは実は内心望んでいたことなのでした。
業者から代替えのピアノを置くことを提案されたが、断った。
ピアノはいらない。
私はかつてピアノなしの生活を20代に経験している。
1年数ヶ月の全米ツアーでは、本番以外にピアノが弾けなかった。
美枝子と一緒になった東中野時代のアパート住まいでは、エレピアノでなんとか凌いでいたけど、実に苦しい時代だった。
指練ができない環境は、ピアニストにとって致命的に演奏能力を劣化させた。
でも今回のピアノの一時的な離別は、実は解放だった。
私は心奥のどこかでピアノを重く感じている。
なにしろ550kgもあるし、、、汗
一時的にしろピアノと離別することで、自分はどう感じるのだろうか?とそれなりの自己検証に良いことだと思った。
それは長い関係性の中で見失ったものを取り戻す作業だったかもしれないが、もしかしたらそのまま別れることになったかもしれない。
まるで疲れた恋人同士のように、、、、
オーバーホールは本来ならば6ヶ月ほどの期間で仕上がるはずでした。
ところがヨーロッパから取り寄せる交換材料がなんらかの手違いで、遅れてしまうことになった。
その報告を受けて、困ったと思うより、ほっとした。
6ヶ月の別離期間は私に短かった。
別れたピアノに恋焦がれることはなかったのだ。
5月下旬、マイベーゼンがご帰還あそばした。
オーバーホール直後のピアノは安定していない。
調律的にも音質的にも、、、
それでも私はすぐにレコーディングを始めた。
音質は若く、硬く、元気は良いが、ともすれば割れ気味だった。
それでも私はこのピアノでレコーディングを始め、約1ヶ月かけて、新しいCDの音源を録音し終えてしまった。
こんな自分の行動を見ると、やはりピアノに向き合いたがっているということなのだろうか。
そして離別していた期間、そのエネルギーを高めていたのだと思う。
無自覚ではあったけど、、、
自分にとってピアノという物体はなんなのか?何か固定的な言い方はできないけど、、、、
もしこの世にピアノという楽器がなかったら、私は他の何かを選んだだろうと思う。
シンセサイザーや鍵盤ハーモニカなどに浮気をしているのだし、エレキギターやドラムやトランペットなどかつて演奏して、それなりに上手かった。
擦弦楽器や吹奏楽器による表現世界にどんなに憧れていることだろう。
できれば自分はジョンやスティービーのように歌えればどんなに良かっただろうと思っていた。
またこのベーゼン290でなくてはならないということでもない。
スタンウェイやヤマハや、他のベーゼン、他のメーカで素晴らしいピアノに私は何度も出会っている。
もし私にお金の余裕が十分あるなら、大きなスタジオを建てて、全部買い揃えたいw w w
でも、僕はこのマイベーゼンに自分の音楽を最後まで託すことになると思う。
ここで「星の王子さま」のお話を引き合いに出したいわけだけど、、、
この世界に美しいバラはきっとたくさんあるに違いない。
この地球にはキツネくんもたくさんいるに違いない。
でも、出会ってしまって、心を通わしてしまった今、バラもキツネくんも王子様にとって特別な存在になってしまった。
まあ、そんなお話だったよね、、、
さて、年末のご挨拶、ピアノのお話で始終してしまいました。
もっといろいろあったので、お話ししたいのですが、長くなってしまうので、この辺で終わりにします。
録音された音源は「沙羅の音」というタイトルで、多分2024年の春頃、リリースされると思います。
オンライン配信時代に、CDという「モノ」にすることってどうなんだろう?とずいぶん考えました。
でも今私たちは、想いを込めた「モノ」を、聴いてくれる人に、大切な人に、お世話になった人に手渡ししたい。
それはモノという形あるものによってしか手渡せないから、やはりCDという「モノ」を作ろうと、そう考えました。
ぜひ、受け取ってくださいね。
さて、マイベーゼンは今最高の音質です。
先日、調律師さんとケンケンガクガク、約6時間かけて、今までで最高の音質までに辿り着きました。
この年末年始に、また音楽に向き合えることの喜びを堪能したいと思います。
今年も本当にいろいろお世話になりました。
一つ一つの出来事を、ここでは書かなかったけど、大事な体験をたくさんさせていただきました。
本当に心から感謝しています。
さて、皆様におきましても良いお年になるよう、心からお祈りします。
ありがとうございました。
ウォンウィンツァン
2023/12/27

