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2012年 12月 19日 ( 1 )

  Facebookの写真をご覧になった方たちから、ご心配のお声をかけていただきました。その度に曖昧なお返事しかせずに、大変失礼いたしました。しばらく両手で演奏できなくなりましたが、精神的ダメージは軽く、大したコトではないと思っています。しかしながらピアニストが左手を骨折したのですから、皆さんが心配されるのも当然で、ようやく余裕もでてきましたので、改めてご報告と、感謝です。

 11月18日浜離宮朝日ホールでのコンサートを終えて、次の日の朝5時頃、小さなオブジェ作品を壁に掛けたくて、不安定な椅子に乗り、掛け終えて椅子から降りようとした時、椅子の上のケーブルに体重を乗せた足を取られ、そのまま転倒しちゃったのです。左手首に激痛が走り、はじめは打撲か捻挫程度に思ったのですが、よく見ると、手首が曲がっていたので「あら、骨折してる」とつぶやいちゃいました。そのまま美枝子さんに救急病院まで連れて行ってもらい、添え木だけしてもらい、病院が開院するまで待って、整形外科の先生に見てもらいました。そこまでの経緯も、なかなかスリリングで忘れがたいのですが、そのうちご報告します。

 レントゲンやCTの結果、手首が20度ぐらい曲がっちゃって、手首から5cmぐらい上のところに大きなヒビが入っていました。手術するか、あるいはギブスだけで治すかという選択を迫られましたが、ちょっと迷って後者にしました。ギブスだとキレイには治らないのですが、メスは嫌だったんです。痛みもそれほどではないので、痛み止めも抗生物質も飲まずにすんでいます。ギブスは一ヶ月半ほどつけていなくてはいけません。その後、リハビリでどこまで戻るかですが、先生の話だと完全に元に戻るかどうかは微妙だとのことです。まあ、きちんとリハビリに頑張り、一年ぐらいかけて、骨折以前より左手の能力をアップさせちゃおう、などと企んでいます。

 病院に行く途中、「これで一生、左手が使えなくなるかも。でも、この世の中の巷ある不条理に比べれば、大したことじゃない。左手だけのピアニストもいる。右手が残っているのは本当に幸運なことだ。」などといきがっていました。でも今後、左手の能力がどこまで戻るか、保証されたわけではありません。その時になって、自分がどうなるか、分からないです。しかし、今から未来を悩んでも仕方がありません。骨折はいつか繋がるでしょうし、いまでも一本指で演奏していますから、いつかは演奏できるようになるでしょう。その時その時を精一杯、生きるしか無いですよね。

 左手が使えないことで、色々なテーマが与えられました。「左手に頼れなくなった右手の自立。」実はここ数年、よくその事を考えていました。例えば、ダンパーペダルを左手の響きの為に使うのか、右手のメロディーの表情に使うのか、音楽が変わってしまうのです。それに、両手に分散された意識を右手だけに集中させられる。左手に依存し、制限されていた右手がどれだけ自由に飛翔していけるのか、大きなテーマになりました。

 また、伴奏役の左手が使えないので、急遽、ギターリストである息子の美音志君にサポートしてもらって、幾つかのコンサートやライブをやり終えました。一緒に演奏するには、お互いの音楽的エゴを超えねばなりません。美音志君も父親のワガママを受け入れざるを得なくなったわけです。私もですが、、、ww。左手が使えない父親のサポートを、何はともあれ、何とかやらねばならない。親子にとっていい経験になるでしょう。

 今回、左手が使えなくなったことで、生活にとって、音楽にとって、左手にどんなにか助けられていたか、よ〜〜く判りました。左手に心から感謝です。あらゆる動作に左手を使っているんですね。右手だけだと、なにをするにも二倍以上の時間がかかっています。でも、初めからそういうものだと思えば、どんなに時間がかかっても苛つくことはありません。勿論、右手だけでは出来ないことも結構あります。例えば靴紐を結ぶとか。その場合は美枝子さんに甘えています。ww甘える理由ができたので、心置きなく甘えさせていただいています。ww

 今回たくさんの友人に心配されて、つくづく自分が愛されているな〜と感激です。「祈っています」「遠隔治療しています」「お手当てをしたい」と言ってくださる方が沢山いて、これでは治らないわけには行かなくなりました。ほんとうに感謝です。とりわけ最も身近な人の愛に支えられました。誰よりも心配したことでしょう。美枝子さんに心から感謝です。最後は惚気で終わってしまいましたが、ww、ギブスがとれた後、リハビリを頑張りますので、これからもどうぞ、よろしくお願いします。m(__)m

左手の骨折について_f0236202_1401263.jpg

by wtwong | 2012-12-19 01:47 | essay